他人より自分をまず優先するという意味で使われる「自分ファースト」という言葉。
本来良い意味ではありませんが、最近では、「他人を幸せにするためには、まず自分が幸せにならなければならない」という肯定的な意味で捉えられることが増えていると聞きます。
個々人の気持ちは楽になりそうですが、実際に社会コミュニティを円滑にしているのかは疑問が残ります。
MMSTでは、集団や関係性についての考え方について、よく話題に上がるたとえ話として、「人のコップに水を注ぐ」という話があります。
これは、自分は他者のことを考えよう、自分のことは他者が考えてくれる、という趣旨の話です。確かに、自分で自分のコップに水を満たしている人に、他人は水を注ごうとは思いません。
「自分のことは誰かが考えてくれる」くらいに留め、自分は他への気遣いや配慮をする、このことが結果的には他者、ひいては社会との関係性を強くし、人間を強くしていくのだと思います。