2024/08/11

集団の中の意識

 「私たちはチームですから。」

 数年前、とある演劇創作の現場で一つの困難を抱えた時に、出演者の一人であった俳優が言った言葉です。学校でも会社でも集団への意識、優先度が低くなっている昨今、この言葉が頭をよぎります。先日、剣道の全国大会に立ち会う機会がありました。全国の小中学生たちがしのぎを削って勝ち上がり、頂点を目指す場です。特に団体戦では、歴代名を残してきたチームになればなるほど、大将のプレッシャーは計り知れません。チームが努力してきた過程、試合に出られない仲間、コーチ、親族ら周囲の支援、過去の先輩が残してきた成果、その全てを背負い、自分が勝ちたいということだけではない重い責任感の中戦っているのかと思うと、見ているだけでも緊張します。集団創作と言われる演劇ではどうか?彼らの姿を見て、自分がどうしたいか、以上に、自分はこの集団にとってどうあるべきか、という意識を振り返る機会になりました。

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