2024/07/21

呼吸とコミュニケーション

 先日、韓国釜山で開催された「ロミオ&ジュリエット」をテーマとしたフェスティバルにM.M.S.T代表の百瀬が演出家として参加しました。出演者は、韓国人俳優と、日本人ギタリスト。分野、国、言葉も違う実演家の共演です。人間のコミュニケーションといえば一般的に、言葉や身振りなどを交わして意思疎通を図ることが多いと思いますが、今回の創作では3つの音素(破裂音、摩擦音、共鳴音)で会話の可能性を探ろうという試みが行われていました。 稽古では呼吸感覚の意識と音とのコミュニケーションの作業が行われ、俳優の台詞はあるものの、俳優とミュージシャンは、会話上のやりとりやカウントをとってタイミングを合わせるということはしていませんでした。 しかし、呼吸一つとっても多くの情報を伝える身体言語があり、確かにそこに「ある」コミュニケーションの瞬間が垣間見られた時、人と人が共存して目に見えない価値を創造する演劇の可能性を感じました。

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